インタビュー
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何ヶ月か先、予防のためにまた来たいと思ってもらえる対応を心がけています。
予防で通っていらっしゃる患者さまでしたら、次にお目にかかるのは数ヶ月たった頃でしょう。そのときに、患者さまから「また来たい」と思っていただけるよう、スタッフ一同で心を込めて応対しています。
以前勤めていた歯科医院の院長から、私は「帰る背中に不満という文字を残さない」と教わりました。その言葉を胸に、雨の日でしたら「足元お気をつけて」とお声がけするなど、こまめなお声がけをしています。また、スタッフのユニフォームは季節感を反映し、数ヶ月ごとに色が変わります。いらっしゃったらユニフォームに注目してみてください。少しでも気持ちよく通っていただけたら幸いです。
予防診療に力を入れる理由を教えてください。
私が以前勤務していた歯科医院で歯周病の治療に取り組み、そこの院長から影響を受けたことがきっかけです。
虫歯の患者さまは、歯周病の治療をしてから被せ物・詰め物を入れます。少しでも良い状態にしてからの方が、長持ちするからです。良い状態を維持しできるだけ歯を抜かないため、時間をかけて丁寧に治療することと、その後の予防を重視しています。
毎日忙しい方はどのように予防ケアするのが良いでしょうか?
食生活に気をつけてみてはいかがでしょうか。特にお口の状態が悪い方は、甘いものを制限したり、だらだら食べ続けることをやめてみたりすることをお勧めします。もちろん、規則正しい生活で免疫力を上げることや禁煙することも大切です。
お子さまをお持ちの患者さまは、お子さまと一緒にご来院するとつい、ご自分のことを後回しにしてしまう傾向があるようです。できましたら、お子さまが学校に行っている間など、ご自分の治療のためだけにご来院し、じっくりアドバイスを受けてみてください。
先生はどんな予防方法を実践していますか?
私も甘いものは好きなのですが、普段は仕事をしているということもあり、間食はしません。たばこを吸うこともありません。それから、たくさん歩くようにしています。
他には、寝ているときの歯ぎしり対策としてマウスピースを使っていることでしょうか。歯ぎしりすると、歯根膜が削れて虫歯や歯周病になりやすくなるからです。マウスピースは、患者さまにもぜひお薦めしたいです。
矯正と予防の関係性について教えてください。
歯並びが悪いとお口の一部でしか噛めませんので、負担がかかってその歯が弱くなりやすいことをご存じでしょうか。虫歯や歯周病になりやすいというリスクがあるのです。そのため、見た目の良さのためだけでなく、お口を健康に保つためにも矯正することをお勧めします。
診療していると、ご高齢にもかかわらず歯が残っている方は歯並びが整っているように思います。お子さまのうちから歯並びを整えておくと、後々楽になると考えています。
先生が考える良い入れ歯とはどのような入れ歯でしょうか?
たわまない入れ歯です。入れ歯は汚れと無理な力がかかることによって傷みますし、入れ歯がたわむと金具をかけている歯が揺さぶられて抜ける原因になってしまいます。本数の少ない部分入れ歯でしたらまだ影響は少ないのですが、大きな入れ歯や総入れ歯でしたら、たわまず硬い素材のものがいいでしょう。
また、プラスチックの部分が多い入れ歯は、プラスチックが水を吸うため、臭いがついたりお口が乾いたりしがちです。金属床など、プラスチックの部分が少ないタイプがいいのではないでしょうか。
患者さまのお口に合った入れ歯を提供するため、歯科技工所とは連携を密にしています。もっと鮮明に型取りしてほしいなど歯科技工士からのリクエストも多く、一緒に患者さまのお口を見ているような感覚です。
入れ歯を使う上で大切なことを教えてください。
入れ歯は定期的なメンテナンスが大切です。その点を、患者さまにご理解いただくようにしています。
入れ歯は作ったら終わりという感覚の方が、まだまだ多いのが実情です。しかし、部分入れ歯を引っかけている歯には汚れがつきやすいものですし、同じ患者さまでも年月とともに噛み合わせが変わってきます。ご自分の歯とセラミックの歯と入れ歯では硬さが違いますから、すり減り方も違うことでしょう。
日々の変化は、患者さまご本人では気付きにくいものです。メンテナンスで確認しますので、半年ごとにお越しください。
お年寄りの方へ配慮していることがあれば教えてください。
できるだけ歯を抜かないようにしています。自然の歯1本の大切さをご理解なさっている患者さまが多く、抜かないよう希望されることが多いからです。歯も大切な身体の組織ですから、勝手に抜くことはありません。一般的には抜いた方がいいと思われる歯でも、「どうしたいですか?」と患者さまにお聞きするようにしています。
衛生管理の取り組みはどのようなことをしていますか?
歯を削るタービンなどは、医療器具を洗浄するための機械で細部まで洗った上で、高圧蒸気滅菌器で滅菌します。また、患者さまがお使いになるエプロンやコップは使い捨てです。